なぜトイレットペーパーを三角折りにするの?その他のトイレマナーも紹介

なぜトイレットペーパーを三角折りにするの?その他のトイレマナーも紹介

 

公共施設やホテル、そして家庭のトイレで目にするトイレットペーパーの三角折り。
ちょっとした工夫が施されたこの形には、どのような意味が込められているのでしょうか。

この記事では、トイレットペーパーの三角折りの起源や歴史、その意味について詳しく解説します。
また、三角折り以外のトイレマナーについてもご紹介し、トイレをより快適に気持ちよく使うためのポイントを紹介します。

  

トイレットペーパーの三角折りの起源

トイレットペーパーを三角折りにするシーンをよく見かけますが、「なぜ三角折りにするのか」は意外と知られていません。まずは、トイレットペーパー三角折りの歴史と三角折りが示すメッセージについて、それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

三角折りの歴史

トイレットペーパーの三角折りについては、その起源を示す資料がないか探してみましたが、残念ながら見つけることはできませんでした。しかし諸説が存在することがわかりました。

その中でも主に挙げられる説は以下の3つです。

・  「ファイヤーホールド」に関する説
・  清掃終了を伝えるサインとした説
・  おもてなしの心を形にしたとされる説

 

それぞれの説について詳しく見ていきましょう。

 

「ファイヤーホールド」に関する説

折り紙技術を用いたデザインがアメリカの消防士によって考案され、非常時にトイレットペーパーを素早く取り出すための方法として広まったというものです。

しかし、テレビメディアにてアメリカの消防署に問い合わせたところ、そのような事実はないと回答があったため、情報の信憑性は低いといえます。

 

清掃終了を伝えるサインとした説

ホテルの清掃員が客室の清掃が終了したことを伝えるサインとして、三角折りを利用していたという説です。
これにより、部屋を利用するお客様に対して、清掃が行われたことの確認と歓迎の意を示していたとされています。

 

おもてなしの心を形にしたとされる説

1960年代に銀座で働くホステスが、お客様を楽しませるためにやり始めたという説です。

この行為がおもてなしの心を形作ったとして評価され、広まったとされています。

これらの説について、日本トイレ協会が発刊した『トイレ学大辞典』でも確固たる証拠や記述は見つかっておらず、その真偽は依然として不明です。

  

 

トイレットペーパーの三角折りの意味とは

では、三角折りの意味することをどう考えたら良いでしょうか。調査したところによると、

・  清掃完了の合図
・  ゲストへのおもてなし
・  衛生面で注意すること

の3つの意味がありそうです。それぞれの意味について詳しく見ていきましょう。

 

清掃完了の合図

先に述べた通り、トイレットペーパーの三角折りの最も有力な意味は、清掃が完了した合図を利用者に伝えることです。次にトイレを利用する利用者に対して、視覚的に清掃完了を知らせることができ、利用者に安心感を与えられます。

 

ゲストへのおもてなし

トイレットペーパーを三角に折ることは、ゲストへの細やかなおもてなしの一環として解釈できます。ホテルの客室や料亭などでは、こうした対応が施設側の心配りとホスピタリティの高さを象徴するものと捉えられがちです。

 

衛生面で注意すること

三角折りされているトイレットペーパーを見ると、自分も同じようにしなければと思うかもしれません。しかし、用を足した後の手でペーパーに触れてしまうことは衛生的とは言えないでしょう。
次に使う人へ配慮する気持ちがあるかもしれませんが、むしろ何もしないことが次の人への配慮となります。

 



トイレットペーパーの三角折り以外のマナー

トイレットペーパーの三角折りのメッセージがわかったところで、プラスアルファとしてこれ以外のトイレマナーも確認していくことにしましょう。
具体的なマナーとして、主に以下の6つが挙げられます

 ・  トイレットペーパーは適量を使用
 ・  トイレットペーパーの切り口はきれいに
 ・  きちんと流れたか確認
 ・  便座や床の汚れを確認
 ・  ふたを閉める
 ・  トイレットペーパーが切れていたら交換する

それぞれのトイレマナーについて詳しく見ていきましょう。

 

トイレットペーパーは適量を使用

 トイレットペーパーの使用量は、必要最小限に抑えることが次の利用者やトイレ環境に配慮したマナーといえます。過剰な使用はパイプ詰まりの原因になるだけでなく、資源の無駄遣いにもつながります。

 

トイレットペーパーの切り口はきれいに

使用後のトイレットペーパーの切り口をきれいにすることで、次に利用する人への配慮となります。切り口が不揃いだと、次の利用者がトイレットペーパーを引き出す際に不便を感じるだけでなく、見栄えも悪く不潔な印象を与えてしまう恐れがあります。
きれいに切る一手間が、共用で利用するトイレを快適に保つマナーといえるでしょう。

 

きちんと流れたか確認

トイレを使用後は、必ず水がきちんと流れていることを確認しましょう。
流れにくい場合は、節水型トイレであったとしても二度流しすることで、流れ残りを防止につながります。次に使用する人に不快な思いをさせないためにも、完全に流れ切ることを確認するのがマナーです。

 

便座や床の汚れを確認

便座や床に汚れがないかをチェックし、汚れがついていればペーパーで拭き取りましょう。
洗浄便座を使用した場合は、洗浄した水飛沫が便座にはねていないか確認するのも重要です。

床はペーパーのくずやゴミなどが落ちていないか確認し、あれば捨てましょう。

公共トイレでは、自分が使用した後の清潔さが他の利用者にとっても影響してきますので、常に綺麗に保つことを忘れずに使用することが重要です。

 

ふたを閉める

トイレ使用後はふたを閉めましょう。
ふたを閉めることによって、トイレ使用後に水を流した時に発生するミストや水飛沫を便器内に留めることができるため、汚れ防止につながります。
また、衛生的な理由だけでなく、見た目の清潔感を保つためにも効果的であると言えます。

 

トイレットペーパーが切れていたら交換する

トイレットペーパーが少なくなっていたり、切れてしまっている場合は補充しましょう。
特に公共のトイレでは、次の人が困らないよう配慮することが重要です。

 

 

自動三角折りトイレットペーパーホルダーの導入検討

近年では、自動で三角折りをしてくれる機能をもつトイレットペーパーホルダーがあります。使う長さだけ引き出すことで自動でペーパーのカットと三角折りをしてくれるため、第三者の接触感染を防止してくれます。

利用者の衛生面や、次に使用する人に配慮した製品であるため、設備投資として導入することで、トイレの快適性向上に繋がるといえるでしょう。

三角折りをしてホスピタリティを高めたいけれど、毎回三角折することが手間だと考えている場合は、自動三角折りホルダーの導入を検討してみるとよいと思います。

 

 

まとめ

 

トイレットペーパーの三角折りの起源には諸説ありますが、清掃完了の合図やゲストへのおもてなしの象徴として広く認識されています。
また、衛生面での注意も必要で、感染症予防のために三角折りをしない方が良い場合もあります。

さらに、トイレを快適に使うためには、トイレットペーパーの適量使用、便座や床の汚れ確認、ふたを閉めることなど基本的なトイレマナーを守ることが重要です。

これらのマナーを実践することで、次の利用者に対する配慮と清潔で気持ちの良いトイレ環境が保たれます。

湯浅紙店 監修

湯浅紙店を運営する株式会社ユアサのスタッフが監修しています。ユアサは創業大正14年。トイレットペーパーやティッシュペーパー、ポリ袋などの日用消耗品の卸売、販売の老舗企業です。特に、トイレットペーパーやティッシュペーパーなどの家庭紙製品については、日本国内の多数の製造工場の見学や、工場責任者との意見交換により、製品製造に関する知見を深めています。また、アンケートや訪問により特に企業の消耗品利用ニーズにも精通しています。

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