トイレットペーパーの盗難対策はどうやる?盗難する人の心理についても解説

トイレットペーパーの盗難対策はどうやる?盗難する人の心理についても解説

 

「お店や施設のトイレに設置しているトイレットペーパーが盗まれる…」
そのようなお悩みをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
トイレットペーパー1つの値段は50円~200円程度とはいえ、何度も盗まれると余計な出費がかさむうえ、他のお客さんや利用者からトイレットペーパーがないとクレームを受けかねません。
トイレットペーパーの盗難を防止するためにはどうすれば良いのでしょうか。今回の記事では、トイレットペーパーの盗難対策や人がトイレットペーパーを盗む理由、盗まれた時の対処法について解説します。

  

 

トイレットペーパーの盗難防止のアイディアやグッズ

トイレットペーパーの盗難防止策としては、以下のような方法が挙げられます。手軽にできる対策もありますので、まずは試してみましょう。

 

トイレの個室に張り紙(ポスター)をする

最も手軽な方法は、トイレの個室に盗難防止のポスターを貼ることです。ポスターは目につきやすいよう、トイレットペーパーのそばに貼りましょう。

ポスターに書く文言例は以下の通りです。

・トイレットペーパーを持ち帰らないでください。
・トイレットペーパーの盗難が増えています。盗難が減らない場合トイレの使用を中止する場合があります。
・トイレットペーパーを持ち帰るのは犯罪です。発見確認後に警察に通報します。

また、ユニークなポスター例としては

・当店のトイレットペーパーは盗まれるほど人気!50円で販売中です。
・不気味な御札の絵を貼る

といった対策を行っているところもあります。
コストをかけずにすぐできる対策なので、色々試してみると良いでしょう。

 

トイレットペーパーにスタンプを押す

トイレットペーパーにスタンプを押すのも盗難防止に有効です。お店や施設名入りのスタンプを使うのも良いですし、盗難防止専用のスタンプを購入しても良いでしょう。
盗難防止専用のスタンプは、「持って帰らないで」、「店内備品トイレットペーパー」などさまざまな文言があります。
スタンプがついたトイレットペーパーの使用はそもそも抵抗がありますし、使用する場所に家族がいたり、来客があったりする場合は、使用は難しいでしょう。

 

盗難防止用ホルダーを設置する

盗難防止用のホルダーを使うのも一つの手段です。盗難防止のホルダーには鍵がついており、鍵を開けない限りトイレットペーパーを取り外すことはできません。
通常のトイレットペーパーホルダーと比較すると高価ですし、鍵の取り外しにより交換に手間はかかりますが、盗難リスクはほぼなくなると言えるでしょう。

  

 

トイレットペーパーが盗難される理由

お店や施設のトイレットペーパーは、トイレの利用者が使うものであり持ち帰って良いものではありません。それでは、なぜトイレットペーパーを盗むのでしょうか。考えられる理由としては以下のようなものがあります。

 

バレないから大丈夫と思っている

トイレは個室空間であり、中で何をしているか分からず、プライバシー保護のために監視カメラを設置することもできません。
トイレットペーパー一つをバッグにしまってトイレから出ても、盗んだことは分かりづらいでしょう。盗難がバレる可能性が低いことから、気軽に盗んでしまうのではないかと考えられます。

 

無料で使えるので持って帰ってもいいと勘違いしている

トイレットペーパーは無料で好きなだけ使えます。そのため「どう使っても自由」→「持って帰っても良い」と都合よく解釈してしまうのかもしれません。スーパーで割りばしやビニール袋を大量に持って帰る人も同様で、「ご自由にお取りください」の意味を勘違いしてしまっているのです。
先ほど例に挙げた「トイレットペーパー販売中」のポスターには一定の効果がありました。その理由としては、ポスターによってトイレットペーパーが無料でいくらでも使って良い消耗品ではなく、価格がつけられている「商品」であるとの意識が芽生えたからであると考えられています。

 

消耗品の節約をしたいと思っている

トイレットペーパーは毎日使う消耗品です。1ヶ月のトイレットペーパー平均使用量は、4人家族で16ロール程度といわれています。トイレットペーパーが一つ50円とすると、1ヶ月に800円の出費になります。
わずかな節約ではありますが、少しでも出費を減らしたい人はトイレットペーパーを無料で手に入れようとする、つまり盗難するのでしょう。
  

 

どれくらい盗難されているの?

では、実態として、トイレットペーパーはどれくらい盗難されているのでしょうか。

いろいろと調べてみましたが、残念ながら、これを確認する客観的なデータはありませんでした。というのも、トイレットペーパーは無料で使用できるもののため、一時的に利用者が増えてトイレットペーパーが減ったのか、盗難されたのかの判断が厳密には難しいためです。また、監視カメラが設置できないことも、盗難の現状を見えにくくしています。

そこで、思い切って湯浅紙店のいくつかの利用者様にヒアリング調査をしてみました。

場所 盗難被害状況 盗難対策
大規模ショッピングモール 不明(使用か盗難か不明) 特になし
公園 盗難はない 特になし
学校 盗難はない 特になし
総合病院(500床以上) 1日1個程度(特に利用者が多い日に) ホルダーを簡易施錠
高速道路サービスエリア 1日2個程度 特になし

 不特定多数の人が利用する場所でも、盗難されやすい場所、されにくい場所があるようです。また、想像以上に盗難対策をしている場所は少ないことがわかりました。ただ、利用者数が多い場所だと盗難される可能性は上がりますので、手軽にできる盗難対策をすることから始めることが良いのではと思います。

 

 

トイレットペーパーが盗難されたときの対策

盗難対策をしても、どうしてもトイレットペーパーを盗まれてしまうこともあります。その場合には、以下のような対策を取りましょう。

 

警備員や清掃員を配置する

警備員や清掃員を配置し、巡回を増やすと盗難を抑制できます。人の目があるところでは、やはり盗難しづらいものです。
また、巡回を増やすことで盗難に対して厳しく対処するというイメージを持たせることができるため、店内(施設内)の治安も良くなります。

 

警察に通報する

トイレットペーパーの盗難が続く場合は、警察に通報しましょう。「トイレットペーパーぐらいで警察が動いてくれるのか」と心配になるかもしれませんが、対応してくれます。
トイレットペーパーを盗む人はお金に困っている、もしくは犯罪に対する意識が低い可能性があります。より大きな犯罪を犯す、もしくはすでに犯している危険性があるため、警察はどのような小さな犯罪でも見過ごしません。
実際に、駅でトイレットペーパーの盗難が続くため、警察が張り込みを行い犯人を捕まえたというケースもあります。
トイレットペーパーの盗難は間違いなく犯罪です。警察への通報を検討しましょう。

 

 

トイレットペーパーを盗難したら罪に問われるのか?

トイレットペーパーの盗難は窃盗罪です。窃盗罪は10年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されます。金額の程度や物品の価値は関係ありません。
しかし、被害額が小さくすでに弁済されている、容疑者が十分反省しているなど、罪に問うまでの必要はないと見なされた場合は、不起訴処分となりそれ以降の捜査や裁判は行われず、前科扱いにもなりません。
ただし、前歴は残るため再犯時に不利になる可能性はあります。

 

まとめ

トイレットペーパーの盗難防止法や、盗難する人の心理、盗難された際の対処法について解説しました。
トイレは誰の目にも触れない場所であり、中で盗難が行われてもなかなか気づけません。トイレットペーパーが自由に使える消耗品であることも、盗難のハードルを下げている要因です。

とはいえ、盗難されることは損失になりますので、起きてしまってからの対応ではなく極力未然に防止したいところです。特に利用者の多い施設では、手軽にできる盗難防止対策を始めてみましょう。
繰り返しとなりますが、トイレットペーパーの盗難は犯罪です。「トイレットペーパーを盗まれるくらい仕方ない」、「警察は動いてくれないだろう」と諦めるのではなく、毅然とした態度で対応しましょう。


湯浅紙店 監修

湯浅紙店を運営する株式会社ユアサのスタッフが監修しています。ユアサは創業大正14年。トイレットペーパーやティッシュペーパー、ポリ袋などの日用消耗品の卸売、販売の老舗企業です。特に、トイレットペーパーやティッシュペーパーなどの家庭紙製品については、日本国内の多数の製造工場の見学や、工場責任者との意見交換により、製品製造に関する知見を深めています。また、アンケートや訪問により特に企業の消耗品利用ニーズにも精通しています。

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