トイレットペーパーに使用期限はある?

トイレットペーパーに使用期限はある?

 

トイレットペーパーは日常生活で欠かせないアイテムですが、使用期限や保管方法についてはあまり知られていないかもしれません。というか、明文化されたものがほとんどないので、なんとなくやっているという人がほとんどです。

実は、適切な保管方法があり、きちんと保管して入れば、長期間にわたって品質を維持することも可能です。

ということで、今回は、トイレットペーパーの使用期限や長期保管について紹介していきます。

  

トイレットペーパーに使用期限はある?

トイレットペーパーには基本的に使用期限はありません。使用期限を明記するようなルールもないため、どのトイレットペーパーを購入してもパッケージに使用期限は明記されていません。

トイレットペーパーは、植物繊維から作られており、腐敗しにくい特性を持っています。また、保管する場所の条件が特に厳しいわけでもありません。このため、劣悪な環境でなければ、そこまで気を遣わなくても長期間使用することが可能となっています。

  

 

トイレットペーパーの保管に関する特性

トイレットペーパーの基本的な特性として、以下が挙げられます。

 

中性紙なので劣化しにくい

トイレットペーパーは、中性紙でできています。中性紙は変色に強く、劣化に対しても耐久性があるため、長期間品質を保ったまま保存することに適しているといえるでしょう。

 

直射日光には弱い

一方で、トイレットペーパーは直射日光に弱いです。これはトイレットペーパーのパルプに含まれる成分が紫外線によって変色や酸化を引き起こし、劣化するためです。

 

湿気には弱い

当たり前ですが、トイレットペーパーは紙なので湿気には強くありません。湿気が多いと紙の繊維が膨潤して強度が低下する可能性があるだけでなく、場合によってはカビが生えてしまうこともあります。

 

 

トイレットペーパーの長期保管の注意点

長期間にわたってトイレットペーパーを保管する注意点として、主に以下の3点が挙げられます。

 

匂いの強いものの近くに置かない

トイレットペーパーは、周囲の匂いを吸着しやすい性質があります。そのため、強い匂いを持つ物質の近くにおくと、トイレットペーパーがそれらの匂いを吸収してしまう恐れがあります。

 

湿気が少なく日の当たらない場所に置く

トイレットペーパーは湿気や直射日光に弱い性質があります。
湿気の多い場所や、窓際など日の当たる場所は避け、クローゼットや押入れなどの湿気の少ない場所に保管しましょう。

 

未開封の状態で

トイレットペーパーを長期的に保管する場合は、パッケージを開封せずに保管しましょう。
湿気の侵入を防げるほか、空気や紫外線に触れる量を減らすことで、劣化を防ぐことができます。

 

 

トイレットペーパーの保管方法を誤るとカビや虫の温床になることも

トイレットペーパーの保管方法を誤ると、最悪の場合、カビや虫の温床になる可能性があります。このような事態を避けるには「高温多湿な場所に保管しない」ということが重要になります。

家庭などで押入れやクローゼットなどに保管する場合は、乾燥剤などと一緒に保管しておくと安心です。

注意したいのは倉庫に保管する場合です。倉庫に保管する場合は、温度湿度が管理されておらず、夏場などに高温多湿な環境になりがちです。また、さまざまなものを倉庫で一緒に保管したり、水漏れなどに気づきにくかったりする結果、気づいた時にはカビが生えていたということになる可能性があります。

  

 

アルミ真空包装のトイレットペーパーのメリットデメリット

長期保存を目的として、アルミパウチで真空パックされたトイレットペーパーが販売されています。真空パックすることで、外部環境の影響を極小化し、湿気やカビ、害虫、ウイルスから守ることが可能です。

ただし、アルミ真空包装のトイレットペーパーはあまり流通しておらず気軽に入手することが難しい上に、価格としては高くなってしまうというデメリットがあります。

 

 

災害への備えはローリングストックがおすすめ

災害などに備えるためにトイレットペーパーを備蓄したいというニーズはあると思います。そのようなニーズにおすすめなのが「ローリングストック」です。

アルミ真空包装のトイレットペーパーも開封してしまえば普通のトイレットペーパーです。
トイレットペーパーは日々使用するものであることから、購入したものを長期保管するという発送よりも、ある程度の備蓄量を決めて古いものから使用し、基準となる備蓄量より少なくなったら、買い足すという「ローリングストック」の運用が適しています。

 

 

長巻きのトイレットペーパーにすれば、災害時にさらに安心

ローリングストックをするのにおすすめのトイレットペーパーが長巻きのトイレットペーパーです。

トイレットペーパーを保管するにはスペースが必要なため、この保管スペースは極力少なくしたいですし、いざ災害が発生した時に頻繁にトイレットペーパーを交換しなければならないような状況は避けたいところです。

このようなニーズに対応するのが長巻きのトイレットペーパーです。長巻きとは1ロールにたくさんの紙を巻いているトイレットペーパーのことで、通常のトイレットペーパーが50mの紙を巻いているのに対し、100m以上のものが長巻きと呼ばれます。パッケージに倍巻きとか3倍巻きとかの記載があるので、目印にするといいでしょう。

災害用に最もおすすめしているのは5倍巻きのトイレットペーパーです。シングルでは250m、ダブルで125mの紙が巻いてあり、4人家族でも1ロールで1カ月持ちます。

 

まとめ

トイレットペーパーには基本的に使用期限はありませんが、保管方法によっては劣化してしまうために、保管方法は高温多湿な場所を避ける必要があります。

長期保管したい場合はアルミ真空包装のトイレットペーパーがありますが、入手のしにくさやコスト面で課題があるでしょう。

長期保管したい理由としては災害時への備えが目的である人がほとんどのため、この目的を達成するには、長巻きのトイレットペーパー(おすすめは5倍巻き)をローリングストックするというのがおすすめです。


湯浅紙店 監修

湯浅紙店を運営する株式会社ユアサのスタッフが監修しています。ユアサは創業大正14年。トイレットペーパーやティッシュペーパー、ポリ袋などの日用消耗品の卸売、販売の老舗企業です。特に、トイレットペーパーやティッシュペーパーなどの家庭紙製品については、日本国内の多数の製造工場の見学や、工場責任者との意見交換により、製品製造に関する知見を深めています。また、アンケートや訪問により特に企業の消耗品利用ニーズにも精通しています。

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